無動力式JVDバキュームリフト メンテナンスサポート
無動力式JVDバキュームリフトは重量物を搬送する吊り具です。真空ポンプ内の部品を使用して自ら真空を作ります。バキュームリフトを長く安全にご利用いただくためには、これら部品をチェックし、ポンプ内のオーバーホールを行う必要性があります。
バキュームリフトの点検及びメンテナンスには2種類あります。
@お客様で行っていただくもの |
A弊社でお預かりして行うもの
- @お客様が行う点検及びメンテナンス
- 1)日常点検(使用前点検) バキュームリフト使用の前に必ず行ってください。
- @鋼板を5分間吊り上げた状態にしてください。
- a)この状態で真空計の針が下がらないか。
- b)真空計が作動するか。真空計のガラスが割れていないか。
- A@の点検で針が下がる場合はエア漏れが発生しています。
- a)吸着パッドのキズをチェックしてください。
- b)ホースのキズをチェックしてください。
- BAの点検で吸着パッド及びホースに異常がなければ、ポンプ内にエア漏れの原因がありますので、弊社までご連絡ください。
- CAの点検で吸着パッドまたはホースにキズがあった場合、キズのあった部品を直ちに交換する必要がありますので、弊社までご連絡ください。尚、これら部品はお客様ご自身で交換できます。
- 2)月次点検 月に一度、日常点検にプラスして吊りっぱなしのエア漏れテストを行ってください。尚、テスト方法については取扱説明書に記載されています。
- @30分以上鋼板を吊り上げて、エア漏れテストを実施します。
- a)お昼休みを利用してテストを行うと、お仕事に影響しません。
- b)「安全の日」を決めておけば、テスト実施を忘れません。
- c)このエア漏れテストを月に一度実施することで、真空ポンプの状態を把握することができます。
- Aチェーンのチェック
- a)チェーンは、一旦摩耗が始まると急速に進むので大変危険です。月に一度必ずチェックし、 摩耗が確認されたら直ちに交換してください。尚、チェーンはお客様ご自身で交換できます。
- 3)バキュームリフトの保管 保管状態が悪いことによるバルブの切り替えの不具合、エア漏れなどの修理が増えています。バキュームリフトの保管については下記項目を守ってください。
- @バキュームリフトの吸着パッドが、直接床に触れるような保管をしないでください。段ボール、またはベニヤ板などの上に置いて保管してください。パッドが直接床に触れないよう、台の上に乗せて保管するのが一番良いです。
- A切粉、サンダーの粉、切削油、水などが真空ポンプ内に混入し、ポンプ内の部品を破損します。これにより部品が作動しなくなったり、また、エア漏れの原因となります。
- a)バキュームリフトの近くでベルトグラインダーやサンダーでの作業をしないでください。どうしても作業する場合は、バキュームリフト本体をカバーで覆ってください。グラインダーやサンダーの粉はチェーンやチェーンボルトなどを急激に摩耗させ、またポンプ内の他の部品の寿命も短くします。
- b)機械加工工場の場合、バキュームリフトの近くで切粉除去のためのエアブローは避けてください。バキュームリフトに向かってエアブローしなくても切粉が混入する場合があります。使用しないときはバキュームリフト本体をカバーで覆ってください。
- B屋根のない屋上に保管する場合は、必ずカバーで覆ってください。夏場は急な夕立などでポンプ内に雨水がたまり、真空が発生しないなどのトラブルの原因となります。
- A弊社が行う点検及びメンテナンス
- お客様の点検で、30分に-0.01Mpa以上のエア漏れを確認した場合、ポンプ内のオーバーホールが必要です。エア漏れがなくてもご購入後2年以上経過している場合は、ポンプ内のオーバーホールをお勧めしています。バキュームリフトのオーバーホールは設備の整った弊社工場で実施します。
弊社では、お客様がバキュームリフトご購入時、取扱説明書に同封されているフォームにてユーザー登録をします。登録されたお客様には、定期的にメンテナンスのご案内を差し上げております。
バキュームリフトをご購入後まだユーザー登録がお済みでないお客様、その他メンテナンスについてのご相談等はメンテナンスに関するお問い合わせからお問い合わせください。または、下記までお電話いただければ係が対応いたします。
バキュームリフト メンテナンス係 電話:045(540)4906